tomot Illustration&Design イラストレーター 鈴木知道
by tomo_no_michi
『星を継ぐもの』 ジェームズ・P・ホーガン
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久々にSF小説にはまる。

『星を継ぐもの』 (著 ジェームズ・P・ホーガン 1977年)。
月面で、真紅の宇宙服をまとった人間の遺体がみつかる。
綿密な調査の結果、遺骸は死後5万年が経っていることが判明する。
この人類と同じ遺伝子情報をもっている彼らは
いったいどこから来て、どこに向かおうとしていたのか。
そのころ木星の衛星ガニメデの氷原の下で見つかった巨大宇宙船の中からは
死後2500万年前経った異形の骸骨がみつかる。
次々に仮説が立てられは、あらたな謎が現れる。
その繰り返しの中、次第に事実の輪郭が見えてくる・・・

というかんじのストーリー。

5万年を経て月面で発見されたルナリアン。

ガニメデの氷の下で2500万年間眠っていた巨人種族ガニメデン。

そして現代、地球で恐ろしいスピードで進化を続ける人類。

とてつもなく大きな時間軸のなかで、

じつは相互関係があったことが次第に明らかにされていくんだけど

ミステリーの要素も強く、ストーリーの推進力が桁外れに強力で、

本を開くと瞬時にブラックホールに吸い込まれるように物語に没頭してしまう。

本を読める時間って、片道30分の通勤電車の中だけなんだけど

いま、一日のうちで一番密度が濃い時間です。

続編の『ガニメデの優しい巨人』、『巨人たちの星』もいまから楽しみ。



SFというと、侵略してくる異星人と立ち向かう地球人っていうプロットがすぐに思いつくけど

実はサイエンス、ミステリー、人間ドラマ、哲学までカバーするバリエーション豊かな文学分野だ。

ただの空想物語とくくってしまうのはもったいないほど論理的にも練りにねられた作品が多い。

人間のイマジネーションは文字通り宇宙を越える。

自分のイマジネーションの枠が未知の域まで大きく広げられる体験は何事にも代え難く快感。

SF小説ってこむずかしくて敷居たかいけど、

ジェームズ・P・ホーガン本は比較的読みやすいし、

なんといっても人類の未来に希望が持てるので、おすすめです。


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万に一人、読む人がいないこともないだろうから

内容に関してつっこんだ感想は書かないけど、

今朝出勤途中、青い空のなか走る電車の中でふと思ったこと。




もし今実際に人類が、自分たちよりも遙かに進んだ知性をもつ平和な異星人から

訪問を受けたとしたら、何をもって持てなしとできるんだろうか。

世界的に破綻しかけている経済システムや、絶え間ない戦争、環境破壊って側面から見ると

今の人類は交流する価値のある宇宙人として見なされないんじゃないだろうか。

いつでも地球を自信を持って案内できるようにしておきたいよな。

少なくとも生物が生息している惑星そのものが宇宙で希なケースなわけだから、

生物とカテゴライズされる存在が1億種以上いるってことは

それだけで、宇宙に無限にある星の中でもこの特殊な進化のるつぼを “楽園”とよんでいいはず。

人類がもつ科学への探求心と、芸術を見いだす感覚という心のセンサーを融合させて

(そう、科学的・非科学的ってカテゴライズはもうナンセンスだ!!)

この惑星の生態系のバランス良い状態を見つけて維持できるようになったら

はじめて人類は知的生命体と呼べる存在になるんじゃないか。

でっかい宇宙を目の前に、正解や意味なんてそもそも無いのかもしれないけど

そこにあえて意味を見いだして、進化の軸を能動的に変えていくところまでいきついた

知的生命体は宇宙にはたしているんだろうか。

そこまで人類はたどり着けるのだろうか。。





うつむき気味でゲームに夢中なサラリーマンがやけに目立つ朝の電車のなか

ひとりちょっと神さま目線で、行き着くことのない思いに耽る。。

朝からあんまりでっかいこと考えすぎたせいか、

地上出口からでた瞬間クラクラ来た。



写真:tomot
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by tomo_no_michi | 2010-11-19 01:59
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